サステナビリティ

インタビュー
大串卓矢
以下:大串

PODでは「社会還元を日常に」を理念に掲げていらっしゃいますが、どういった活動に繋げられているのでしょうか。

松本勇二
以下:松本

まず、「社会還元を日常に」という理念を掲げた経緯からご説明しますと、PODを立ち上げる以前、私は13年間ゴールドマン・サックスに在籍し、さまざまな投資に携わりました。おかげさまで多くの成功体験を積むことができましたが、一方で、利益に対する達成感が比例していないように感じていました。そんな時、漠然と考えていたのが、「もし人生を振り返ることがあれば、記憶に残るのは巨額な投資の成功体験ではなく、いろいろな方々との出会いや学び、そして意義ある体験ではないだろうか」と。そう感じるようになった最たる例が、大串さんとの出会いです。

大串

私たちの出会いは、松本さんがゴールドマン・サックスにいらした時でしたね。

松本

そうですね。私はゴールドマン・サックスの企業投資部の人間として、スマートエナジーに株主として参画をさせていただきました。2010年代前半は、まだまだ再生可能エネルギーが事業として成り立つ見通しが薄かったころでした。投資家としては利益を第一に考えるべきですが、それよりも、大串さんの熱い想いに触れ、「これは社会に必要なことだ」と強く感じたことを覚えています。その後、大串さんと共に事業を進めていくなかで、社会的意義のあることに取り組むことが、自分の成長や自信につながっていくと実感しました。こうした経験を経て、PODでは「社会還元を日常に」という理念を掲げています。

大串

そういっていただけるととても嬉しいですね。

松本

もちろん、社会還元を日々考える生活をすれば、自分がいい人になれるという考えではなく、むしろ、ビジネスオポチュニティが広がると思っています。社会還元に取り組むことでビジネスの繋がりも増えますし、人との繋がりも増える。そして自分の満足感も増幅させる。慈善事業を増やしたい、あるいは自分をよく見せたいということではなく、繋がりや満足感を生む好循環がカタチになることが「社会還元を日常に」という考え方の土台となっています。

大串

我々も2023年に「美しい地球をつなぐ」というミッションを掲げました。これはスマートエナジーのバリューやビジョン、それぞれの繋がりを強くするものとして掲げています。以前は「地球のミカタ」という言葉を使っていましたが、持続可能な社会の実現に向けて、より良い社会をつくっていきたいという考えに変わりはありません。我々は地球環境問題という巨大な課題に対し、ビジネスでのアプローチのもと、10年、あるいは20年という長期間にわたる単位で問題の解決を目指していく。そういうビークルとしてスマートエナジーがあると思っています。ですので、松本さんが考えていらっしゃる「社会還元を日常に」という思いに、似ているものがあるなと感じます。

松本

大串さんは、環境というアングルで地球の美しさを実現していくというイメージですよね。そこには強いこだわりが感じられますね。

大串

そうですね。スマートエナジーの軸となる活動なので、環境を基準におくことにはこだわりを持っています。

松本

我々はある意味ずるいかもしれませんが、「社会還元を日常に」の対象はあえて定めていません。社会にどうインパクトを出すか、それを念頭に置いています。これもすぐに結果が出るものではありませんが、大串さんと共に再生エネルギー事業に取り組んでいくなかで、ほんの少しですが再生エネルギーの産業化に貢献してきた自負があるので、これから少しずつ社会還元ができる対象を増やしていければと思っています。

プロフィール

松本勇二(まつもと ゆうじ)

POD株式会社 代表取締役/スマートエナジー社外取締役

ゴールドマン・サックス証券株式会社で、マネージング・ディレクターを務め、ジャパン・リニューアブル・エナジー株式会社の創業、株式会社エコグリーン、株式会社スマートエナジーなど再エネ関連の投資事業に従事。2022年にPOD株式会社を設立。「社会還元を日常に」をモットーに、企業やアスリートのCSR活動やソーシャルブランディングを支援。潜在的に有望な産業にフォーカスをあて、事業規模を一気に拡大し、その分野における代表的な企業を創出する「ビルドアップ投資」も行なっている。

大串卓矢(おおぐし たくや)

スマートエナジー 代表取締役 社長

子どもの頃より環境問題に興味を持ち、地球温暖化防止をテーマとして働くことを決意。環境問題に対してビジネスのアプローチで取り組むため、公認会計士となり大手監査法人にて環境サービスを始める。2007年に「脱炭素をビジネスのチカラで」をコンセプトにしたスマートエナジー社を設立。CO2削減につながる仕組みを考え、実現させることに奮闘中。