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保守・点検

月次もしくは年次の点検を実施し、電気的特性の劣化度合い、不良モジュールの発見、排水設備のメンテナンス要否等を判断します。点検項目については、一般社団法人日本電機工業会のJEMTR228(小出力太陽光発電システムの保守・点検ガイドライン)をベースに、維持管理に必要な32項目の点検サービスを提供しています。

1.キュービクル点検(受変電設備点検)

  • 継電器試験
    継電器試験
  • 変圧器の点検・清掃
    変圧器の点検・清掃
月次点検項目 目視を中心とした設備の状態確認、指示値、点灯表示状態による運転状況の確認。異音、異臭、温度上昇の有無による設備異常の発見
年次点検項目 継電器試験、絶縁抵抗試験、接地抵抗試験、受変電設備清掃等、年に一度設備を停止させて、健全性を確認します

2.モジュールの点検

断線などによってモジュール内に発電しないセルがあると、その箇所が抵抗となるため、その抵抗をショートカットするための装置がバイパスダイオードです。バイパスダイオードは半導体であり、高い負荷がかかることで破損しやすい部分でもあります。
バイパスダイオードが解放状態になると、高抵抗化したセルに電気が流れ続けることになり、セル周辺が熱を持ち、最悪発火のリスクを内包することになります。
そこで、モジュールの抵抗値を測定して、想定以上の電気抵抗がないことを確認します。

  • 絶縁抵抗の測定
    絶縁抵抗の測定
  • クラスタ断線の調査
    クラスタ断線の調査
月次点検項目 表面の汚れ、破損、架台とのゆるみ
年次点検項目 絶縁抵抗測定、開放電圧測定、接地抵抗測定

3.パワコン点検

パワコンは直流電流を、短い時間でスイッチングすることで、交流電流へ変換していきます。この変換は半導体によって実施されるため、高調波を出しやすいという弱点があります。高調波は騒音公害を起こすため、気になる場合には検査をすることをお薦めします。

月次点検項目 異音、異臭、異常発熱、損傷の有無。換気フィルター清掃、故障履歴の確認、表示装置の確認
年次点検項目 単独運転検出機能の確認、内部点検、接地抵抗の測定、継電器整定値・配線接続の確認

4.排水設備点検

排水設備はメガソーラ敷地に降る雨水を適切に処理するために必要不可欠な設備です。降雨量が多かった日以降に検査を実施し、U字溝や調整池から溢水がなかったことを確認していきます。また、年に一度は、調整池の深さを確認し、容積が計画値以下になっていた場合、浚渫作業を提案します。

5.架台点検

架台や基礎については構造物という特徴があります。よって、ポイントは変形していないこと、ボルト等接続部分は規定の値で増し締めしてあること、錆びていないこと等、物理的な力が異常にかかっていない、設計の通りの物理的にしっかりしていることとなります。
また、金属部分の電食や腐食がないことを目視で確認します。

  • 適正トルクでの架台の締付固定1
    適正トルクでの架台の締付固定1
  • 適正トルクでの架台の締付固定2
    適正トルクでの架台の締付固定2

6.エアコン点検

最近はエアコンレスのパワコンエンクロージャーも増えてきましたが、20年間のPCSを考えれば、エアコン付きもまだまだ主流であり続けるでしょう。エアコンは20年間の耐用年数はありませんので、こまめにフィルター清掃と部品交換をしつつ、タイミングをみて新品へ交換します。

  • 室内機の点検
    室内機の点検
  • 室外機の点検
    室外機の点検

7.モニタリング設備点検

太陽光発電所にとって遠隔監視装置は運転状態を常時確認するために、重要な設備です。しかしPCSと監視装置の相性によっては、前述の高調波等の影響で、監視状態が維持できないというトラブルが発生することがあります。
通信停止状態が長時間続く場合には、太陽光エンジニアによる緊急駆け付けにより設備確認を行う場合もあります。
弱電系の計器は雷にも弱く通信異常につながることもありますが、制御回路用アレスタを挿入することも機器保護の上で効果的があります。

8.接続箱、集電箱

月次点検項目 表面の汚れ、破損、錆、コネクタのガタ、緩み、温度異常
年次点検項目 絶縁抵抗試験(※下部参照)
絶縁抵抗試験器
絶縁抵抗試験器
(日置電機製)

絶縁抵抗試験は何故するのか?

電気機器は、感電防止のために機器本体と電気導体部分とを絶縁してあります(絶縁とは電気が伝わらない状態のことです)。
この絶縁が何らかの理由で破られると、機器本体に電気が漏れることになります(漏電という)。
すると、その機器を触った時に感電事故が発生したり、電気機器自体に想定外の電流が流れるため、機能不全が生じたり、漏れ電流による発熱で最悪電気火災を起こしたりします。

よって、絶縁状態が守られているということは、電気機器にとって重要なことなのです。
絶縁抵抗試験は、電線と地面(アース)の間に試験電圧をかけて抵抗を測り、絶縁体の健全性を確認しています。

点検用器具の一例

  • 直列抵抗計

    1.直列抵抗計

    接続箱にてストリングごとに直列抵抗値を測ります。直列抵抗値は天候の影響を受けないため、日没後の検査で、不具合ストリングを発見することができます。
    パネル内で直列接続されたセル間をつなぐ内部の接続線のはんだ接合部が剥離し、クラスター断線が生じます。はんだが剥がれる原因は、製造時のはんだ不良に加え、運搬時や施工時の衝撃、過酷な屋外の温湿度ストレスなどが考えられます。

  • サーモグラフィーカメラ
    出典:FLIR社ウェブサイト

    2.サーモグラフィーカメラ

    太陽光モジュールの中にはセルが60枚もしくは72枚収納されています。この中で発電性能が落ちてくると抵抗値が大きくなるため、発電時に発熱するという現象が起きます。この現象はサーモカメラで見ることで発見できます。
    スネイルトレイルが気になった場合には、サーモカメラによる検査が有効です。

  • 電路探査

    3.電路探査

    モジュールのセルラインを確認し、クラスター断線しているモジュールを発見する目的で電路探査を実施します。発電中のソーラーパネルの表面をスキャンし、磁界を測定する機器を使用します。