再エネ比率アップによる系統安定化 スペインの実情
スペインの系統運用会社REE社が発行した2013年電力システム報告によると、2013年の全電力需要は246TWhで、電源別供給源として、風力が21.1%、原子力21%、石炭火力14.6%、水力14.4%、天然ガス9.6%となっている。なぜ風力が21%も稼働できるのかが問題意識としてあるため、スペインの取組みを以下にまとめた(電事連ホームページ(http://www.fepc.or.jp/library/kaigai/kaigai_kaisetsu/1224366_4141.html)を読んで)。
・ 再エネ専用給電指令所(Control Center for Renewable Energies)を設立
CCREが風力の出力予測を行い、調整電源を強化する。抑制順位としては、揚水、水力、石油ガス、コンバインドサイクル、石炭、原子力、風力以外の再エネ、風力となっていて、風力を抑制せずに最大限活用するという方針が採用されている。
・ 予備力の増強
REEが大手電力から購入している。このコストが年々増えており、電力コストの増加要因となっている。再エネ導入には予備電源が必要となるため、コスト問題の解決が最も重要になる。
・ フランス・ポルトガルへの電力輸出
自社の電力需要が小さいスペインは、国際連系線を通じて、電力輸出を行う。日本が850TWhのマーケットなので、日本の30%程度である。2009年11月、風力発電による電気に割合が53.7%を記録し、電力輸出と揚水発電で360万kWを吸収し、風力発電の抑制を回避した。
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