はじめまして。
水戸サービスセンターの新米主技Hと申します。
今回、使用前自己確認の中の絶縁耐力試験(6kVキュービクル)について書かせていただきます。

試験器設置状況
今回は、東京SCのKさん(ベテラン!)と実施しました。
最近お子さんが生まれたようで、幸せいっぱいのご様子でした。
今回は6kVキュービクルの絶縁耐力試験(交流)です。
試験電圧は、最大使用電圧の1.5倍となる10,350Vです。
これに10分間耐えることが試験になります。
この10分というのは、連続10分間になります。(5分印加して休憩し、また5分印加の合計10分はダメ)
何をもって耐えたと判定するか!?ですが
これは、試験前後で絶縁抵抗測定を行い、絶縁に異常がないことを確認します。
試験回路を作成し、電圧を印加するのですが、
まず、1,000V程度の電圧を印加し、回路の末端まで電圧が印加されていることを検電器で確認します。

検電器で「電圧あり」確認
確認後、試験電圧10,350Vまで昇圧し、試験開始となります。
試験中は、1分、5分、9分で電圧、電流の記録を行いますが、
写真のように、常に計器を監視しています。

試験中、計器を監視して目を離さないKさん
試験が終わりましたら、絶縁抵抗測定です。(試験前にも同様に行っています)
年次点検では、5,000V絶縁抵抗計で測定していますが、絶縁耐力試験では、
JIS C1302で定められた、1,000V絶縁抵抗計で測定します。

絶縁抵抗測定
異常がなければ、片付けて終了となります。
最後に、用語についてですが、絶縁耐力試験では、「最大使用電圧」が使われます。
通常使われているのは、「使用電圧」若しくは「公称電圧」です。
また「標準電圧」というのもあります。
6kVキュービクルの場合は、それぞれ以下のようになります。
標準電圧:6,000V
公称(使用)電圧:6,600V
最大使用電圧:6,900V
標準電圧の1.1倍が公称電圧、1.15倍が最大使用電圧となります。
もともとは標準電圧から決められていった模様です。
まだまだ新米の主技ですが、今回の試験はKさん指導の下、無事故・無災害で無事終了することができました。
Kさんの指導を活かし、今後は後進への指導教育もできるように努めていきたいです。