2018年6月11日 四日市SC長 T.N.
八ツ橋の発祥をめぐる長い闘いは有名だが安永餅と永餅の闘いを知る人は全国に数多くはいないだろう。管理部のTさんのように各近鉄駅の特徴を諳んずるほど三重県に憧憬の深い人でさえ「永餅」という物自体を知らなかったという事実からすればこの問題はよっぽどマニアックなのであろうか。
永餅の何たるかを説明するのは別の機会に譲るとして写真だけ載せておこう。
長さ8㎝、幅3㎝、薄さ4㎜という外形からはせんべいのような固さをイメージするかもしれないがこれが柔らかいのである。最近は個別包装になり搬送に気を使わなくても形崩れすることはないがつい20年ほど前までは平べったい箱の中に10個~20個べたっと入っており箱を斜めにして運搬しようものなら一塊となり、とてもクレームのお詫びに持ってきたとは思えない代物になったものである。
話を元に戻そう。安永餅か永餅かというと私は断然、桑名名物の安永餅である。四日市のSC長である私がそんなことではいけないと思いつつも、昔住んでいたところが安永餅本店まで歩いて5分という恵まれた立地条件だったことに加え、前述したように昔は個別包装などしておらず購入した瞬間から周りの環境にさらされ少しずつ固化がはじまり、その瞬間瞬間で固さを変化させ食べるものを楽しませてくれたのが安永餅だったのである。さらに通(つう)になると3日もおいて誰も手を出さないくらい固くなった安永餅をレンジでチンして購入時よりも柔らかくして食すつわものもいたのを思い出す。過ぎては再び帰らざる若き日の思い出。
中身のない長文失礼。