新着情報

非化石価値取引市場開設

5月18日にJPEXが開設した非化石価値取引市場のオークションが実施された。
マスコミでは、99.9%が売れ残った点からみて、失敗なのではというニュアンスの報道であった。
すこし理由を考えてみた。
約定515万kWhは、(計算を単純化するために0.5kgCO2/kWhで換算すると、)2575t-CO2である。
日本のCO2削減量12000万tと比較してもその少なさはよくわかる。
現在、供給に対して、需要があまりにも少ないのは、非化石価値に「価値」がない。
非化石価値は、エネルギーを非化石化しなければならない義務があって、初めて価値が出てくる。
エネルギー消費者にその義務を課して、それを明確にしなければ、非化石価値に値段をつけるのは難しい。
京都議定書の約束期間、あれほどCO2削減の義務化に熱心であった日本政府もいまは、それほど。
RE100をコミットする企業も増えているが、非化石価値取引が活発になるには、もう少し時間がかかるかもしれない。